【歯科医師監修】おすすめの口臭ケアグッズは?口臭の原因と対策方法も解説

口臭は健康面や人間関係への影響を与えやすく、多くの人が抱えている悩みのひとつです。

今回はお口プラスが、2025年度口臭ケア商品を扱うブランドと商品のカオスマップを作成するとともに、男女100人に口臭に関するアンケート調査を実施しました。

調査結果とあわせて、口臭の原因、口臭対策方法、おすすめの歯ブラシ、歯磨き粉、口臭ケアグッズについて詳しく解説します。

2025年度口臭ケア商品を扱うブランドと商品のカオスマップ

 

自分の口臭で悩んだことがある人の割合

男女100人に自分の口臭で悩んだことがあるかアンケート調査を実施したところ、全体の7割以上の人が「ある」と回答しました。

 

口臭の原因

口臭の原因は、大きく分けて以下の3つがあります。

  • 生理的口臭
  • 外因的口臭
  • 病気による口臭

それぞれの原因について解説します。

 

生理的口臭

生理的口臭は唾液の分泌量が減り、口の中が乾燥して細菌が増殖して起こる口臭のことです。

唾液には自浄作用や抗菌作用などの働きがあり、噛んだり話したりして口を動かすと唾液の分泌が促されます。

そのため、朝起きたときやしばらく食事をしていないときは、唾液が減って口臭が強くなりやすいです。

また、唾液の分泌は自律神経が調節しており、緊張したときやストレスがあるときも唾液の分泌が減って口臭が強くなることがあります。

生理的口臭は誰にでも起こるもので、治療の必要はありません。

「水を飲む」「食事をする」「歯磨きをする」といった方法で対処できます。

 

外因的口臭

ニンニク、ニラ、ネギなどニオイの強い飲食物やアルコールも、口臭の原因のひとつです。

ニオイの強い飲食物やアルコールを摂取すると、消化吸収された後にニオイ成分が血液中に流れ、肺を通って口から吐き出されます。

また、タバコに含まれるタールは粘着性が高く、歯や歯ぐき、舌について独特なニオイを発生させるため、喫煙習慣がある人も口臭が強くなることがあります。

外因的口臭は治療の必要はなく、ニオイの強い飲食物を避けたり歯磨きをしたりすることで対策できます。

 

病気による口臭

口臭があるときは、病気が関係している場合もあるので注意が必要です。

口臭の原因となる病気には、以下のようなものがあります。

【口の中の病気】

歯周病、虫歯、口内炎、ドライマウス(口腔乾燥症)など

【全身の病気】

慢性腎臓病、慢性腎不全、カンジダ感染症、副鼻腔炎(蓄膿症)、急性扁桃炎、咽頭炎、上気道炎、逆流性食道炎、糖尿病、肝硬変、肝ガン、トリメチルアミン尿症など

歯周病や虫歯など口の中の病気の他にも、歯垢や歯石、舌の汚れ(舌苔)などが口臭の原因となる場合も少なくありません。

口の中の病気や口内環境が原因の場合、歯科医院で治療を受けることで口臭を改善できます。

口臭は全身の病気が原因となるケースがあるため、口臭以外にも気になる症状があるときは医療機関を受診しましょう。

 

歯科医師おすすめ!口臭対策の方法4選

男女100人にどのような口臭対策を行っているかアンケート調査をとったところ、もっとも多かったのは「歯磨きをこまめに行う」でした。

他にも、「デンタルフロスや歯間ブラシを使って歯と歯の間の汚れを除去する」「こまめな水分補給で唾液の分泌を促す」といった回答が多くありました。

では、実際にはどのような対策が効果的なのでしょうか。

おすすめの口臭対策方法を紹介します。

 

自分にあった歯ブラシを選ぶ

歯磨きをこまめに行うことは食べかすや歯垢の除去、虫歯や歯周病予防につながるため、口臭対策に効果的です。

以下の3つのポイントを押さえて、しっかりと汚れを落とせる自分にあった歯ブラシを選びましょう。

 

【毛先の細いもの】

毛先の細い歯ブラシは細かい隙間に毛先が届きやすいため、歯と歯の間や歯周ポケットなどの汚れを除去できます。

そのため、普通の歯ブラシよりも、毛先が超極細毛の歯ブラシを選ぶのがおすすめです。

 

【適度な毛のかたさ】

歯ブラシの毛はかため、ふつう、やわらかめがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

【かため】
メリット
  • 汚れを落とす効果が高い
  • 歯のぬめりを除去できる
デメリット
  • 磨き方によって歯や歯ぐきを傷めたり、歯の表面がすり減ったりする恐れがある
おすすめの人
  • 歯質が硬い人
  • 歯ぐきに厚みがあり、出血しない人
  • 高齢者や握力が弱い人
【ふつう】
メリット
  • 大人から子供まで扱いやすい
  • ほどよい硬さで効率よく歯垢を除去できる
デメリット
  • 硬めの歯ブラシと比べると耐久性が低い
おすすめの人
  • 歯と歯ぐきが健康な人
  • 歯ぐきが下がっていない・上がっていない人
【やわらかめ】
メリット
  • 歯や歯ぐきを傷めにくい
  • 細かいところまで毛先が届きやすい
デメリット
  • 汚れを落とす効果が低い
おすすめの人
  • 歯質が柔らかい人
  • 歯磨き時間が長い人
  • 歯ぐきが下がっている人
  • 歯磨きで出血する人

自分の歯や歯ぐきの状態に合わせて、適度な毛のかたさを選びましょう。

 

【自分の口に合うヘッド】

歯ブラシのヘッドの大きさが、自分の口に合っているかどうかも大切です。

歯ブラシのヘッドは少し小さめで小回りが利くものを選ぶと、細かいところまでしっかりと磨けるのでおすすめです。

とくに、歯並びが悪い人は、小さめのヘッドを選ぶと磨き残しを防ぎやすくなります。

人によって横幅が広めの方が安定して磨きやすい場合もあるので、使いやすい歯ブラシを選びましょう。

 

歯磨きの方法を見直す

口臭予防には、正しい歯磨き方法を身につけることが大切です。

正しい歯磨きのポイントを紹介しますので、参考にしてください。

 

【歯磨き粉の正しい使用量】

歯磨き粉の使用量は、歯ブラシの長さ1/2~2/3程度の量が目安です。

多くつけすぎると泡立ちや清涼感によって、しっかり磨けたと感じて磨き残しが起こる可能性があります。

研磨剤が多い歯磨き粉は、つけすぎると歯を傷める恐れもあるため、適量を心がけましょう。

 

【正しい歯の磨き方】

歯を磨くときは磨き残しを防ぐために、1〜2本ずつ順番に磨いていくのが基本です。

磨く回数は一箇所20回以上で、歯ブラシの毛先が広がらない程度の軽い力で小刻みに動かしましょう。

また、歯ブラシの毛先を歯の面にきちんと当てることもポイントです。

特に以下の場所は磨き残しやすいため、歯ブラシを当てる位置や角度を調節して丁寧に磨きましょう。

  • 歯と歯ぐきの間
  • 歯と歯の間
  • 奥歯の噛み合わせ
  • 抜けた歯の周り
  • 歯並びが悪い部分

 

口臭ケアグッズを使用する

男女100人に口臭ケアで取り入れているアイテムを聞いてみたところ、「フロス」が最多でした。

次いで、「洗口剤」「歯間ブラシ」「その他の口臭対策商品」でした。

フロスや歯間ブラシは、歯磨きでは届かない歯と歯の間の食べかすや歯垢を除去するのに役立ちます。

洗口剤も細菌の抑制や食べかすの除去、虫歯・歯周病予防などの効果があるため、歯ブラシ後に使うと効果的に口臭を予防できます。

外出先で歯磨きができないときも、携帯用洗口剤を持っておくと口の中をスッキリさせたいときに便利です。

 

歯科医院で定期検査を受ける

口臭の原因は、歯周病や虫歯などの口の中の病気、歯垢や歯石などの口内環境のトラブルであることが多いです。

そのため、3ヶ月に1回を目安に歯科医院で定期検診を受け、口の中の病気やトラブルを早期発見・早期治療すると口臭予防につながります。

定期検診の内容は以下の通りです。

【問診】

生活習慣、歯磨き(セルフケア)のチェックなど

【診察】

虫歯、歯垢、歯石、歯周ポケットの深さのチェックなど

【歯のクリーニング】

専用の器具による歯垢や歯石、着色汚れの除去

【歯茎マッサージ】

歯茎のマッサージ
※お口プラスでは薬用AMORAというジェルを使用しています

【フッ素塗布】

虫歯予防、歯質強化、口臭予防に効果的なフッ素の塗布(またはうがい)
※お口プラスでは好きな種類のフレーバーを選んでいただく事ができます

 

【医師が選ぶ】口臭ケアにおすすめの歯ブラシ!

ここでは、医師が選ぶ口臭ケアにおすすめの歯ブラシと、人気歯ブラシTOP10を紹介します。

 

歯科医師が選ぶおすすめ歯ブラシ

お口プラスの稲葉院長がおすすめする商品は、以下の3つです。

それぞれの特徴は以下の通りです。(※詳しくは公式サイトをご覧ください。)

ライオン歯科材株式会社の「DENT.MAXIMA」は、2.6㎜の超薄型コンパクトヘッドとロングネックで奥歯まで磨きやすいのが特徴です。

一般のお客さま向け情報 | ライオン歯科材株式会社

GC「ルシェロ」は、段差植毛や先端集中毛などを採用しており、さまざまな口の中の状態に合った歯ブラシを選ぶことができます。

歯ブラシ | クラプロックス オンラインショップ[公式通販]

CURAPROXの「クラプロックスCSシリーズ」は、小さめヘッドに7600本の極細毛を採用しています。

歯とお口の健康情報サイト | 株式会社ジーシー

 

口臭に悩む男女100人が使用している歯ブラシTOP10

男女100人に現在使用している歯ブラシを聞いてみたところ、1位は「SUNSTAR:GUM」で2割を占めていました。

SUNSTAR「GUM」は歯科医がすすめる基本設計で、さまざまな種類が揃っているため、自分の口の状態に合わせて選べるのが魅力となっているのかもしれません。

2位は「LION:システマ」、3位は「電動歯ブラシ」で、どちらも1割程度でした。

全体的に手磨き用の歯ブラシを使っている人が多いですが、電動歯ブラシも人気があるようです。

 

歯科医師が選ぶ!口臭対策におすすめの歯磨き粉

ここでは、医師が選ぶ口臭ケアにおすすめの歯磨き粉と、人気歯磨き粉TOP10を紹介します。

 

口臭ケアに効果的な成分

口臭対策では、細菌の抑制や殺菌、口臭の原因となる歯周病や虫歯などの予防に役立つ成分が配合されている歯磨き粉を使うのがおすすめです。

口臭ケアに効果的な成分は以下のようなものがあります。

  • LSS(ラウロイルサルコシンNa)
  • MAG(グリチルリチン酸モノアンモニウム)
  • CPC(塩化セチルピリジニウム)
  • TC(トリクロサン)
  • 塩酸クロルヘキシジン塩化亜鉛
  • イソデシルガラクトシド液
  • フッ素(フッ化ナトリウム)
  • IPMP(イソプロピルメチルフェノール)
  • CHX(塩酸クロルヘキシジン)

歯磨き粉を購入する際は、商品情報や成分表を確認してみましょう。

 

歯科医師が選ぶ口臭対策におすすめの歯磨き粉

お口プラスの稲葉院長がおすすめする商品は、以下の3つです。

それぞれの特徴は以下の通りです。(※詳しくは公式サイトをご覧ください。)

ライオン歯科材株式会社の「Brilliant more W」は、ステイン(着色汚れ)を浮かせて落とすダブル成分を配合した美白ケア歯磨きです。

殺菌成分LSSによって、口臭の原因菌も殺菌します。

一般のお客さま向け情報 | ライオン歯科材株式会社

HALEON「シュミテクトコンプリートワンEX」は、知覚過敏で歯がシミるのを防ぐ歯磨き粉です。

フッ素やMAGなどの成分を配合しており、口臭の防止、ホワイトニング、虫歯予防、歯周病予防などの働きもあります。

シュミテクト コンプリートワンEX |ハミガキ

SUNSTARの「GUM歯周プロケア ペースト」は、殺菌剤CPCや抗炎症剤β-GRを配合した薬用歯磨き粉です。

ビタミンEnとビタミンB6も配合しており、血行促進・歯ぐきの活性化などによって内側から歯周病を予防効果が期待できます。

G・U・M(ガム)│オーラルケア│サンスター製品情報サイト

 

口臭に悩む男女100人が使用している人気歯磨き粉TOP10

男女100人に現在使用している歯磨き粉を聞いてみたところ、LION「NONIO」が約2割を占めて最多でした。

2位はKAOの「クリアクリーン」とHALEON「シュミテクト」、3位はSUNSTAR「GUM」でした。

「NONIO」は口臭科学から生まれたブランドで、口臭の原因菌を殺菌する成分LSSが配合されています。

口臭に特化した歯磨き粉のため、口臭が気になる人に人気があるのでしょう。

 

歯科医師が選ぶ!普段のお手入れにプラスしたい口臭ケアグッズ

ここでは、歯科医師おすすめの口臭ケアグッズと、使ってよかった口臭ケアグッズTOP10を紹介します。

 

歯科医師が選ぶ!おすすめの口臭ケアグッズ

お口プラスの稲葉院長がおすすめする商品は、以下の3つです。

それぞれの特徴は以下の通りです。(※詳しくは公式サイトをご覧ください。)

オーラルケア「フロアフロス」は384本の繊維を束ねて作られており、優しい使い心地で歯周病予防に重要な歯ぐきの中の歯垢を除去するのが特徴です。

フロアフロス|株式会社オーラルケア

グリコ「ブレオEX」は、ザラザラとした大粒の口内ケアタブレットで、舐めることで舌苔を除去し、食後の気になるニオイをスッキリさせます。

ブレオ | 【公式】江崎グリコ(Glico)

AMANE「AMANEマウスウォッシュ」は、歯科医と共同開発した茶エキスなど植物由来成分97%以上の薬用マウスウォッシュです。

AMANE公式オンラインショップ

 

口臭に悩む男女100人が使ってよかった口臭ケアグッズBEST5

男女100人に使ってよかったと思う口臭ケアグッズを聞いてみたところ、小林製薬の「ブレスケア(グミ)」、アース製薬の「モンダミン(洗口液)」が同数で1位でした。

2位はLISTERINの「リステリン(液体歯磨)」、3位はweltec「コンクールF(薬用マウスウォッシュ)」、4位はLION「NONIO(洗口液)」でした。

全体的に、洗口液や薬用マウスウォッシュなどで口臭ケアをしている人が多いようです。

ブレスケアはメントールやパセリオイルといった清涼成分が配合されており、食後や人と会う前などに手軽に口臭ケアができることが愛用者が多い理由と考えられます。

 

まとめ

口臭の原因は、日常生活の中で起こる唾液の分泌量の低下やニオイが強い飲食物、アルコール、病気によるものなどさまざまなものがあります。

自分に合った歯ブラシや歯磨き粉、口臭ケアグッズを使う、定期検診を受けるといった方法で改善できる場合があるため、原因に合わせて対策をとってみましょう。

ただし、病気が原因の場合は専門医による治療が必要です。

虫歯や歯周病など口の中の病気の可能性がある場合は、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。


【アンケート調査概要】

  • 調査方法:インターネットアンケート
  • 調査対象:20歳以上の男女
  • アンケート母数:男女100名
  • 実施日:2024年11月13日
  • 調査実施主体:お口プラス
  • 調査会社:一般社団法人お口プラス